防刃手袋の「レベル5」「4544」「F」は何が違う?パッケージ表示の読み方

防刃手袋を探していると、「EN388」「レベル5」「4桁の数字」といった表示が目に入ります。でも、これらが何を意味するのか、正しく理解できていますか?
EN388規格を知らずに手袋を選ぶと、「防刃と書いてあったのに思ったより弱かった」「数字の意味がわからないまま買ってしまった」というミスにつながります。
この記事では、消防士監修ブランドWARAIGAOが、EN388規格の仕組み・数字の読み方・耐切創レベルの違いをわかりやすく解説します。最後まで読めば、防刃手袋選びで迷わなくなります。
この記事でわかること
- EN388規格とは何か(概要と背景)
- 4つの評価項目と「4桁の数字」の読み方
- 耐切創レベル1〜5の具体的な違い
- 新しい表示A〜F(レベルC・F)と、レベル9の意味
- 売り場でパッケージを読む手順
- よくある誤解(「レベル5なら何でも切れない」は間違い)
- WARAIGAOがEN388レベル5を取得している意味
- よくある質問(FAQ)
目次
EN388規格とは?
EN388とは、ヨーロッパで定められた機械的リスクに対する防護手袋の国際安全規格です。「EN」はEuropean Norm(欧州規格)の略で、「388」がその規格番号を示しています。
消防士として現場で使う防護用品を選ぶとき、最初に確認するのが「規格があるかどうか」です。規格のない手袋は、いくら「防刃」と書いてあっても、実際にどれだけ切れにくいのかがわかりません。救急搬送された方の中には、規格表示のない安価な手袋をしていたにもかかわらず、刃物で深く切ったケースが複数ありました。EN388規格の表示がある手袋を選ぶことは、目に見えない安全性の証明を確認することでもあります。
この規格はもともとヨーロッパ発祥ですが、現在では世界中の防護手袋メーカーが採用する事実上のグローバルスタンダードとなっています。日本の市場で販売されている防刃手袋の多くも、このEN388規格に基づいて性能を表示しています。
EN388規格が定めるのは主に4つの項目です。耐摩耗性・耐切創性・引き裂き強度・穿刺強度のそれぞれについて、独立したテストを行い、その結果をレベル(数値)で表します。この4つの数値を並べたものが、手袋のパッケージや商品ページに記載されている「EN388 XXXX」という表示の正体です。
EN388の4つの評価項目
EN388は4つの評価項目それぞれに独立したテストを実施します。表示される4桁の数字は、左から順にこの4項目のレベルを示しています。
耐摩耗性(数字の1桁目)
手袋の表面が摩擦によってどれだけ擦り切れにくいかを測る項目です。サンドペーパーで手袋の表面を一定の圧力でこすり続け、穴が開くまでの回数でレベルを判定します。レベルは1〜4で評価されます。
この項目は刃物への耐性ではなく、日常的な作業や繰り返し使用による摩耗への強さを示します。DIYや作業用途では特に重要な指標です。
耐切創性(数字の2桁目)
防刃手袋において最も重要な評価項目です。回転する刃を一定の圧力で手袋の表面に当て、何回転で素材が切断されるかを測定します。レベルは1〜5で評価され、数値が高いほど刃物に強いことを示します。
家庭用・防災用として防刃手袋を選ぶ場合は、この耐切創性のレベルが最も重要な判断基準になります。
引き裂き強度(数字の3桁目)
手袋の素材が引っ張られて裂けるときの強さを測ります。釘や突起物に引っかかった際などに、素材がどれだけ裂けにくいかを示す指標です。レベルは1〜4で評価されます。
穿刺強度(数字の4桁目)
鋭い針状のものが手袋を突き刺すときの抵抗力を測ります。釘・トゲ・金属片などが刺さりにくいかどうかを示す指標です。レベルは1〜4で評価されます。
| 桁 | 評価項目 | レベル範囲 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 1桁目 | 耐摩耗性 | 1〜4 | 擦り切れへの強さ |
| 2桁目 | 耐切創性 | 1〜5 | 刃物による切断への強さ(最重要) |
| 3桁目 | 引き裂き強度 | 1〜4 | 引っ張って裂けることへの強さ |
| 4桁目 | 穿刺強度 | 1〜4 | 刺さることへの強さ |
耐切創レベル1〜5の違いと用途
防刃手袋選びで最も注目すべき「耐切創性」のレベルについて、各段階の違いと向いている用途を詳しく解説します。
| レベル | 性能の目安 | 向いている用途 |
|---|---|---|
| レベル1 | 軽度の保護 | 軽作業・梱包・仕分け作業 |
| レベル2 | やや強い保護 | ガラス扱い・軽いDIY |
| レベル3 | 中程度の保護 | ガーデニング・一般的なDIY |
| レベル4 | 強い保護 | 金属加工・本格DIY・アウトドア |
| レベル5 | 最高レベルの保護 | 料理・防災・プロ作業全般・食品加工 |
一般家庭での料理や防災備蓄、アウトドア用途であれば、EN388の耐切創レベル5を選ぶことを強くおすすめします。レベル5は市販品の中で最高水準の性能であり、日常のあらゆるシーンに対応できます。レベル1〜3の手袋は「防刃」と書かれていても、料理用包丁や強い圧力での作業には十分な防護性能が得られないことがあります。
工場や製造業の現場でレベル5の防刃手袋がどう役立つかは、こちらの記事で詳しく解説しています → 工場・製造業で働く人へ|EN388 Level 5防刃手袋が怪我を防ぐ理由
「EN388 XXXX」の表示の読み方
実際の商品には「EN388 4543」のように4桁の数字が記載されています。この数字を左から読むと、先ほどの4項目のレベルがわかります。
「EN388 4543」の場合
1桁目「4」= 耐摩耗性レベル4(最高)/ 2桁目「5」= 耐切創性レベル5(最高)/ 3桁目「4」= 引き裂き強度レベル4(最高)/ 4桁目「3」= 穿刺強度レベル3
防刃手袋を選ぶ際は、特に2桁目の耐切創性レベルに注目してください。ここが「5」であれば、耐切創性は最高水準を満たしています。
なお、EN388規格は2016年に改定されており、改定後の規格では5桁目にアルファベット(A〜Fで表される新しい耐切創テスト結果)が追加される場合があります。表示が「EN388 4543A」のようになっている場合は、最新の規格に基づいてテストされた製品です。
新しい表示「A〜F」とレベル1〜5の違い|レベルC・F・9の意味
最近の商品には、4桁の数字のうしろに「F」「C」などのアルファベットが付いたものが増えています。「防刃手袋 レベルc」「レベルf」「レベル 違い」とよく調べられているのは、このためです。
EN388は2016年に改定され、耐切創性を測る試験が1つ増えました。刃を押し当てて、何ニュートン(N)の力で切れるかを測る試験で、結果はA〜Fの6段階で表示されます。
| 表示 | 切れるまでに必要な力(目安) | 読み方 |
|---|---|---|
| A | 2N以上 | いちばん低い |
| B | 5N以上 | 軽い作業向け |
| C | 10N以上 | 中くらい |
| D | 15N以上 | 強め |
| E | 22N以上 | かなり強い |
| F | 30N以上 | いちばん高い |
気をつけたいのは、旧来のレベル1〜5と、新しいA〜Fは試験のやり方が違うことです。「レベル5=F」のように、そのまま置き換えることはできません。比べるときは、同じ物差し同士(数字は数字、アルファベットはアルファベット)で比べてください。
「防刃手袋 レベル9」という表示を見かけることもあります。これはEN388ではなく、アメリカの規格(ANSI/ISEA 105)のA1〜A9という別の物差しです。EN388の数字と同じ尺度ではありません。
パッケージの表示を読む手順|売り場で30秒
- 「EN388」の文字と、盾の形のマークの下に並んだ数字・記号を探す(「防刃」とだけ書かれて表示がないものは、強さを確かめようがない)
- 数字の2つ目を見る。これが旧来の耐切創レベル(1〜5)。「X」と書かれていたら、この試験はしていないという意味
- うしろにアルファベットがあれば見る。これが新しい耐切創の表示(A〜F)
- 数字の4つ目(刺さりにくさ)も見る。ただし針やトゲのような細い先端までは想定していないので、刺さるものには別の対策が要る
- 用途と照らし合わせる。料理・ガラスの片付け・剪定なら、耐切創の数字や記号が高いものを選ぶ
数字が高くても「絶対に切れない」わけではありません。防刃手袋が使えない場面は、こちらにまとめています。
【関連記事】防刃手袋が使えない場面5つ|チェーンソー・針・熱は防げません
【関連記事】防刃手袋はチェーンソーに使える?→使えません
「防刃」「耐切創」の読み方が気になった方は、こちらへ。
【関連記事】防刃・耐切創手袋の読み方|「ぼうじん」「たいせっそう」と読みます
レベル5の手袋を実際にカッターで試した結果と、5製品の比較もあります。
【関連記事】防刃手袋は本当に切れないのか?消防士がカッターで本気検証した結果
【関連記事】防刃手袋5製品を比較|安い手袋と高い手袋は何が違う?
【関連記事】防刃手袋のおすすめと選び方|ワークマンや100均ではダメ?
よくある誤解
EN388規格に関して、よく広まっている誤解があります。防刃手袋を正しく使うために、ここで整理しておきましょう。
✗ よくある誤解
- 「EN388レベル5なら、どんな刃物でも絶対に切れない」→ 誤り。圧力・角度・刃物の種類によっては素材に限界が生じます。
- 「防刃と書いてあれば、EN388を取得していなくても安全」→ 誤り。規格表示のない手袋は性能の根拠が不明です。
- 「レベルが高い手袋ほど、全ての項目で優れている」→ 誤り。各桁は独立した評価で、1項目のレベルが高くても他の項目は低い場合があります。
- 「EN388は日本の規格ではないから信頼性が低い」→ 誤り。EN388は世界標準として広く採用されており、信頼性の高い国際規格です。
✓ 正しい理解
- EN388レベル5は「切り傷のリスクを大幅に減らす」最高水準の性能を示す指標です。
- 安全な作業姿勢・環境の整備と組み合わせて使用することが大切です。
- 手袋の消耗・摩耗が進んだら、早めに交換することで性能を維持できます。
- 4桁それぞれの数値を見て、自分の用途に合った手袋を選びましょう。
手袋の消耗や紛失に備えて予備を持っておくかどうかについては、こちらの記事でまとめています → 防刃手袋は2個セットを選ぶべき?消防士が正直に教える予備を持つ理由
「ワークマンや100均の手袋ではダメですか?」
DIYや料理で防刃手袋を探していると、ホームセンターや100均で売っている安価な手袋との違いが気になる方も多いと思います。結論からいうと、切り傷を防ぐという目的には、ワークマンや100均の手袋では代用できません。
耐切創性能の比較
- ワークマン:グリップ・保温重視の作業手袋が中心。耐切創の規格表示は商品ごとに確認
- 100均・ダイソー:軍手や作業手袋に防刃性能はほぼない。「切れにくい」とうたう手袋は表示を確認
- 防刃手袋(EN388 レベル5):刃物防護を目的に設計・規格保証あり
消防士として現場で見てきた事故の多くは「安い手袋だから大丈夫だろう」という油断から起きています。手袋は着けているだけでは不十分で、目的に合った規格の製品を選ぶことが本当の安全につながります。
WARAIGAOがEN388レベル5を取得している意味
WARAIGAOの防刃手袋は、Amazonの耐切創手袋カテゴリでベストセラー1位を獲得しました(2026年6月時点)。レビューは★4.3・254件です(2026年10月時点)。EN388規格の耐切創性においてレベル5(最高水準)を取得しており、第三者機関による試験をクリアした客観的な証明があります。
第三者試験による客観的な証明
EN388規格の取得は、自社での自己申告ではなく、独立した試験機関による検査結果に基づきます。「レベル5と書いてあるだけ」の商品とは根本的に信頼性が異なります。
使う前 vs 使った後
消防士監修だからわかる「実用性」へのこだわり
数値をクリアするだけでなく、実際の現場で使えるかどうかを消防士の目線で検証しています。フィット感・指先の作業性・洗濯後の性能維持など、日常使いに直結する品質にこだわっています。
料理・DIY・防災まで、一双でカバー
EN388レベル5の耐切創性と、薄手UHMWPEニット素材の柔軟性を組み合わせることで、料理・DIY・アウトドア・防災備蓄まで、幅広い用途に対応しています。

正直にお伝えする注意点(デメリット)
規格は便利な目安ですが、読み解くうえで知っておきたい注意点があります。
① EN388は主に「切り傷・摩耗」の規格です
突き刺し(穿刺)・熱・薬品などは別の規格で評価されます。EN388の数字が高くても、それらに強いとは限りません。
② レベルが高い=万能ではありません
高レベルほど良いとは限らず、厚く動かしにくくなることもあります。用途に合ったレベルを選ぶことが大事です。
③ 表示は新品時の試験値です
長く使って劣化すると防護性能は落ちます。傷みが目立ったら買い替えを検討してください。
数字の意味を正しく知っておくと、用途に合った手袋を失敗なく選べます。
よくある質問(FAQ)
まとめ
EN388規格は、防護手袋の性能を客観的に示す国際安全規格です。4桁の数字を読めるようになるだけで、防刃手袋選びの失敗を大幅に減らせます。
EN388規格 ポイントまとめ
- EN388はヨーロッパ発の国際安全規格で、防護手袋の世界標準
- 4桁の数字は左から「耐摩耗性・耐切創性・引き裂き強度・穿刺強度」を示す
- 防刃手袋でいちばん大事なのは2桁目の耐切創性レベル(最高はレベル5)
- 「レベル5なら何でも切れない」は誤解。正しい使い方と組み合わせて性能を発揮
- 規格表示のない手袋は性能の根拠が不明なため注意が必要
WARAIGAOの防刃手袋は、EN388の耐切創性レベル5を取得した最高水準の防護性能と、消防士監修による実用性を兼ね備えた一双です。料理・DIY・防災備蓄まで、安心してお使いいただけます。

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